この用語の意味
IP(Internet Protocol)は、ネットワーク上でデータを届けるための基本的な約束です。送るデータを小さな単位に分け、宛先を示し、複数のネットワークを通して届けます。
機器ごとの宛先はIPアドレスで示します。IPは通信の約束、IPアドレスはその約束で使う宛先です。
IPv4とIPv6の違い
| 項目 | IPv4 | IPv6 |
|---|---|---|
| アドレスの長さ | 32ビット | 128ビット |
| 表記例 | 192.0.2.1 | 2001:db8::1 |
| アドレス数 | 約43億通り。ただし、すべてを自由には使えません。 | IPv4より大幅に多い数を使えます。 |
| 現在の利用 | 古い機器・サービスを含め、現在も広く利用されています。 | 対応回線・端末が増え、IPv4と併用されることが多い方式です。 |
IPv6が導入された経緯
IPv4は32ビットで扱えるアドレス数に限りがあります。パソコンだけでなく、スマートフォン、家庭用機器、センサーなどインターネットにつながる機器が増え、世界共通のIPv4アドレスだけでは足りなくなりました。
IANAはIPv4の未割当在庫が枯渇したことを公表しています。IPv6はアドレス数を大幅に増やすために導入され、1999年から世界規模で展開が始まりました。
日本でも固定回線・携帯回線でIPv6接続を提供する事業者が増えています。ただし、IPv4だけで動く機器やサービスも残るため、IPv4とIPv6を併用する構成が一般的です。
何ができるか
IPによって、社内LAN、インターネット、拠点間VPNなど、異なるネットワークの間でデータを届けられます。
業務で確認すること
回線やルーターを入れ替えるときは、契約回線の接続方式と、ルーターがIPv6に対応しているかを確認します。IPv6対応だけで通信速度が必ず上がるわけではありません。回線、ルーター、LAN、Wi-Fi、接続先の混雑も速度に影響します。
拠点間VPNや外部公開する機器では、IPアドレスの重複やアクセス範囲を確認します。社内LANでは、拠点ごとに異なるネットワーク番号を割り当てます。
実際に使うために必要なもの
契約回線に合うルーター、社内LANの設計、機器の更新方法、管理担当者を用意します。外部接続が必要な場合は、アクセス権限と保守方法も決めます。
小さく試す運用例
ルーターの管理画面で、現在の回線がIPv4・IPv6のどちらで接続されているかを確認します。設定変更はせず、回線契約と機器の対応状況を一覧に残します。
人が確認すること・注意点
- 「IPv6対応」と書かれていても、契約回線・プロバイダー・ルーターの組み合わせで利用可否が変わります。
- IPv4とIPv6はそのままでは直接通信できない場合があります。事業者や機器が併用・変換する仕組みを用意しているか確認します。
- IPアドレスを公開しても、機器の安全な設定にはなりません。管理画面の公開範囲、更新、アクセス権限を別に確認します。
関連する事例・テンプレート
VPN以外も含めた拠点間接続の選び方では、拠点間接続の方式と確認順を比較しています。
情報の確認先
- IANA Number Resources:IPv4・IPv6の表記と番号資源の基本情報
- IANA Number Resources – Allocations:IPv4在庫とIPv6割り当ての情報